2016年11月2日(火)夜。
これまで、多くのStartupを法務面からサポートしてきた敏腕弁護士達が、Startupが陥る法務あるあるを解き明かし、Startupがこれから本業に集中し成長していく上で、しなくてよい失敗を早い段階潰しておこうというイベントが開催されました。
今回のStartup法律相談所のテーマは「M&A」!
さらにその中でも、法務面で陥りがちな問題を、弁護士の先生型に紐解いて、解説して頂きました。
森・濱田松本法律事務所 パートナー弁護士(日本・ニューヨーク)の増島 雅和様、虎門中央法律事務所 パートナー弁護士(日本・ニューヨーク)の佐藤 有紀様、GVA法律事務所 代表弁護士の山本 俊様にご参加いただきました。
セミナー
セミナーに登壇された方は
増島 雅和 森・濱田松本法律事務所 パートナー弁護士(日本・ニューヨーク)です。
M&Aエグジットにおいて注意する点について、日本とアメリカとの対比なども混ぜつつ、お話していただきました!
リテンションプランやストックオプションにおいて起業家×従業員、起業家×企業間の認識の違いによって生じる失敗事例の解説をとても分かりやすくして頂きました。
また、大手起業とベンチャー企業における情報の非対称性という認識を持っておく必要があるといったお話も…!
<講演の内容>
1,起業家と起業家の間の取り分の分配
2,起業家と従業員の間の取り分の分配
3,経営陣のリテンションとストックオプション
4,買収後のPMIとカルチャーの維持
セミナーの様子
パネルディスカッション
<パネリスト>
パネルディスカッションでは、
・増島 雅和 森・濱田松本法律事務所 パートナー弁護士(日本・ニューヨーク)
・佐藤 有紀 虎門中央法律事務所 パートナー弁護士(日本・ニューヨーク)
・山本 俊 GVA法律事務所 代表弁護士
に登壇していただきました。
パネルディスカッションの様子
<テーマ①:弁護士が果たす役割とは?>
(増島さん)
→日本におけるM&Aはいわゆる寝技」、じわじわ攻められる前に、早めに弁護士に相談することが大切。
(佐藤さん)
→M&Aにおいては、具体的な数字が出る前に弁護士に相談する事がベストなタイミングだと思う。
(山本さん)
→タイミングはまちまちですが、中には翌日に会社を売るという言われ十分な対策をとる事が出来なかったことも。
そういった経験から早ければ早いほどたくさんの手を打てるので良い。
結論としては3方とも、M&Aについての相談は
「早ければ早いほど良い」という事を強調されていました!
<テーマ②:ケーススタディから学ぶ>
「上場企業から当社を子会社化したいと言われた」というとてもざっくりとしたものから、著作権・登録商標に関係するもの、残業代に関するものまで様々なケーススタディーを用いて解決方法、注意する点について分かりやすく解説して頂きました。
特に、自分の会社独自のバリューに関する契約はしっかりしておく事は最低限必要とのことでした。
<テーマ③:今からでも間に合うM&A法務準備>
(山本さん)
→株式回り、知財回り、ビジネスモデルといった会社のバリューを決める事柄についてはしっかりお金を使って固める必要がある。
(佐藤さん)
→お金や契約書、どのような事業をやっているのかなど明らかにし、会社の見える化をする高ことが重要。
特に労働時間の仕切りを早い段階からしっかりと考える事は大切である。
(増島さん)
→「契約の束で会社はできている」ので、しっかりとそれを意識し、早い段階からしっかりと整理しておく事が大切。
より実戦的で興味深いお話をしていただきましたが、その中でも
「
会社は契約の束でできている。」このワードは外せないですね!!